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行政書士 二瓶裕史
信州大学を卒業と同時に平成14年「行政書士二瓶事務所」開業。消費者問題・NPO法人の設立からサポートまでを主業務としていたが、近年はより幅広く市民生活サポート、起業家支援に力を入れている。また、積極的に講師業も行っている。
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意外と知られていませんが法律はあなたの身近なものです。
このコーナーではそんな法律を紹介します。得するかも?
○印鑑について(契印・割印・捨印編)
成ちゃん「やいやい、法くん!」
法くん「あ、成ちゃん、元気?」
成ちゃん「元気?じゃないよ! おととい来やがれってんだい!! あばよっ」
法くん「な、なにを突然・・・??」
成ちゃん「あれ? わたしったら、なんでこんな捨てゼリフを・・・。あ、法くん、こんにちは。」
法くん「あぁ、こんにちは。どうしたの?」
成ちゃん「そうそう、わたし、印鑑のこと考えてたんだ。捨印(すていん)ってなに?」
法くん「(あぁ、捨印のこと考えてて、あんな突然な捨てゼリフを言ったのか・・・。相変わらず成ちゃんはバ・・・)」
成ちゃん「ちょっと! 法くん、聞いてるの?」
法くん「あ、ああ、聞いてるよ、もちろん。捨印の意味を知りたいんだね。そういえば、前回、実印の話をしたときから続いてたんだ、この話。」
成ちゃん「そうだよ。教えてよ。契印・割印・捨印のこと。」
法くん「じゃあ、まずは成ちゃんは、どういう意味だと思う?」
成ちゃん「契印は・・・、契約の印鑑? 割印は・・・、アチョーッって感じ? 捨印は、ポイっと。」
法くん「契印の意味考える途中で、あきらめたでしょ・・・。」
成ちゃん「エヘヘ」
法くん「契印は、契約書なんかが一枚では収まりきらなくて複数枚になっちゃったときに、それらが一つの文書であることを示すため、1頁目と2頁目の間、2頁目と3頁目の間、のように両ページにまたがって押印することをいうんだよ。よく、間違えて割印って言う人もいるけどね。」
成ちゃん「へぇ、へぇ。じゃ、割印は?」
法くん「割印は、同じ文書を、正本・副本と複数作ったり、領収書と請求の控のように関連のある文書だったりしたときに、それらが、『同一である』ことや『関連がある』ということを示すために、両方にまたがるように押印することをいうんだよ。違いは分かる?」
成ちゃん「うん、うん。わかる。割印って見たことないなぁ。契印は、アパート借りるときの契約書なんかでよく見るよね。」
法くん「そうそう、さすが成ちゃん。じゃあ、この勢いで、捨印の意味を考えてみようか。」
成ちゃん「捨印は・・・、ポイっと、かな。」
法くん「はぁ・・・。捨印ていうのはね、書類を作成したときなんかで、その当時見つけることができなかった誤字脱字等を、後日訂正することができるように『あらかじめ』欄外などに押印しておくことをいうんだよ。つまり、自分の知らないところで書類が書き換えられてしまう危険性をはらんでいる押印ともいえるんだよね。」
成ちゃん「こえ~っ」
法くん「だから、捨印って名前は、あまり大事な押印じゃないように聞こえるけど、本当に押しても大丈夫かよ~く考えて、信用ができないときなどには、むやみに押印してはいけないんだよ。」
成ちゃん「なるほど~。じゃあ、法くんから渡された書類には、むやみに捨印してはいけない、ってことだよね!」
法くん「・・・。」
2013/08/02 UP