2010年11月 長野県伊那文化会館 チャイコフスキー:交響曲第五番 ヴェートーベン:交響曲第五番運命 |
上伊那唯一のオーケストラ、伊那フィルハーモニー交響楽団
伊那谷の音楽シーンを作っていると言っても・・・いいんじゃない? とにかく、音楽漬けの毎日を送っている伊那フィル団員さんに 音楽について"なんでも"語っていただくコーナーです。 クラッシックはもちろん、音楽だったらなんでもあり! オススメ音楽♪ということで、何曲か語りたいと思います。 (伊那フィルで演奏したような曲は除外しています。) ヒンデミット(パウル)【1895-1963 ドイツ】 ♪ヴィオラ・ソナタ ヘ調Op.11-4 やはり自分がヴィオラの曲を紹介しないと、誰も取り上げないと思うので1曲。ヴィオラのレパートリーは少ないのは確かです。よって「モーツァルトのヴィオラ・ソナタ」とか「ヨハン・クリスチャン・バッハのヴィオラ協奏曲」などとかの、「極めて怪しい」曲も存在します。が、それでは超マイナーな楽器かというと、そうでもありません。世界的なヴィオラ奏者今井信子さんは50枚以上のCDを出しています。つまり今井信子さんのCDをほぼ全部集めるだけでも、かなり困難なだけの枚数があります。ヒンデミットはヴィオラ奏者でもあり、ピアノ伴奏や無伴奏のヴィオラ・ソナタを計7曲残しています。その中で一番好きなのが「ヘ調」のソナタです。 オススメCD:♪バシュメト(va)リヒテル(p)<1985> ブラームス(ヨハネス)【1833-1897 ドイツ】 ♪クラリネット五重奏曲ロ短調Op.115 ブラームスは一番敬愛する作曲家で、ブラームスの伝記は結局10冊以上持っています。ブラームスのクラリネット入りの室内楽曲4曲は最晩年になって書かれていますが、どれもオススメです。(たくさんの方が言われますが)クラリネットはウィーン系のウラッハやプリンツの深い音色が好きです。結局そのどちらかを聴くことがほとんどですが、最近はスタッドラー五重奏団の演奏もなぜか相性が良く、よく聴いています。 オススメCD:♪プリンツ(cl)ウィーン室内合奏団<1979> オススメCD:♪スタッドラー五重奏団<1998>(初稿版) バッハ(ヨハン・セバスティアン)【1685-1750 ドイツ】 ♪トッカータ集BWV.910〜916 自分にとってバッハの人間性が一番ダイレクトに響いてくると思えるのが、この曲種です。グールドの録音は非常に個性的で、確かに高レベルの仕事だと思います。が、このトッカータ集の全7曲で考えると、生理的に受け付けられない演奏(曲)があり、ヒューイットの方が断然オススメです。 オススメCD:♪ヒューイット(p)<2002> スカルラッティ(ドメニコ)【1685-1757 イタリア】 ♪ソナタ集 D.スカルラッティに限らず大バッハなどは、基本的にチェンバロでなくピアノで聴きます。ピアノフォルテも苦手で、ピッチが低いと頭が変になりそうなことがあります。ギターでの演奏はOKですが、パパヴラミのヴァイオリン・ソロ編曲版はさすがに無理があって、少しキビシイと思います。ホロヴィッツ盤が定番中の定番で本来一押しですが、今回のオススメは『猫のフーガ』が入っているケフェレック盤(とボブ・ジェームス)を。 オススメCD:♪ケフェレック(p)<1970> オススメCD:♪ボブ・ジェームス:ザ・スカルラッティ・ダイアローグ(1988) バーバー(サミュエル)【1910-1981 アメリカ】 ♪弦楽のためのアダージョOp.11 今までに一番繰り返し聴いた曲はどれかというと、おそらくこの曲になると思います。というのが、学生時代BGMで勉強中などに流していたからで、CDからカセットテープにダビングしたのをリピート・エンドレスで延々とかけていました。楽譜には演奏時間の指定で7〜8分とあるのですが、それをほぼ10分かけての確信犯で演奏しているのがバーンスタインです。アダージョの曲をさらにゆっくりと聴かせるには、なんらかのプラスアルファが必要で、ものすごいテンションがかかっています。ほぼ同じ速度で、トゥロフスキーは小編成ストリングスならではの透明感を出しながら迫力も十分です。 オススメCD:♪バーンスタイン/ロスアンジェルスpo.<1982> オススメCD:♪トゥロフスキー/イ・ムジチ・ドゥ・モントリオール<1986> シューベルト(フランツ・ペーター)【1797-1828 オーストリア】 ♪幻想曲ハ長調D.760,Op.15「さすらい人」 小学生の頃、クラシック音楽に最初に目覚めたのが、ベートーヴェンの「運命」とシューベルトの「さすらい人幻想曲」でした。没後150年ということでFMでシューベルトがよくかかっていて、エアチェックのカセットを聴いていましたがが、ものすごい音質の悪さでした。この曲はシューベルトの偉大な到達点のひとつで、完成度からすれば、変ロ長調の最後のソナタよりも上だと思います。リスト編曲のピアノ+管弦楽版も、リスト節が少し(かなり)気になりますが、オリジナルと同じくらいよく聴きます。 オススメCD:♪ブレンデル(p)<1971> オススメCD:♪ボレット(p)ショルティ/ロンドンpo.<1988>(リスト編) メンデルスゾーン(フェリックス)【1809-1847 ドイツ】 ♪弦楽四重奏曲第5番変ホ長調Op.44-3 たくさんの弦楽四重奏曲の中で一番よく聴くのが、実はメンデルスゾーンです。 オススメCD:♪イザイSQ<1994> シューマン(ロベルト)【1810-1856 ドイツ】 ♪詩人の恋Op.48 シューマンは歌曲が一番だと思いますので、あまり聴いていない方は是非とも。高校の田中真郎先生の音楽の授業で歌ったのも思い出します。 オススメCD:♪ベーア(Br)パーソンズ(p)<1985> シューマン(クララ)【1819-1896 ドイツ】 ♪ピアノ協奏曲イ短調Op.7 夫のロベルト・シューマンの伝記は1冊も持ってないのに、なぜか妻のクララの伝記は3冊もある、隠れクララ・ファンです。去年の映画も渋谷まで行って観てきてしまいました。作曲家としてのクララは?マークが少しつくと思いますが、このピアノ協奏曲は聴いて損はないと思います。 オススメCD:♪ニコロージ(p)リナルディ/アルマ・マーラー・シンフォニエッタ<2004> サン=サーンス(カミーユ)【1835-1921 フランス】 ♪オラトリオ「ノアの洪水」Op.45 大作曲家の中でも本当に《天才》だと自分が思うのがメンデルスゾーンとサン=サーンスです。サン=サーンスは特に合唱が入る作品がオススメです。 オススメCD:♪メルシエ/イル・ド・フランス国立o.,他<1990> ロパルツ(ジョゼフ・ギー)【1864-1956 フランス】 ♪レクィエム フランス系で好きなのがサン=サーンスとロパルツで、ロパルツも合唱系がオススメです。2人とも聴いていて美しいと思える瞬間に出会える作曲家です。 オススメCD:♪ピクマル/ジャン=ワルテ・オードリ器楽アンサンブル,他<1991> フックス(ロベルト)【1847-1927 オーストリア】 ♪12のデュエットOp.60 たいていの人はロベルト・フックスなど知らないと思いますが、弦楽セレナード3番やクラリネット五重奏曲、ピアノ四重奏曲第2番などは少し知られていると思います。マイブームなのでCDが出ればたいてい買っています。ブラームス派?の作曲家のひとりです。この二重奏曲集はとにかく渋いです。超いぶし銀って感じ。 オススメCD:♪マルチャク(vn)フビシュ=シェルスカ(va)<2007> グラズノフ(アレクサンドル)【1865-1936 ロシア】 ♪コンサート・ワルツ第1番ニ長調Op.47 1曲くらいはオーケストラの曲も入れないとで、一番好きなワルツです。 オススメCD:♪アンセルメ/スイス・ロマンドo.<1966> アダムズ(ジョン)【1947- アメリカ】 ♪こぶだらけのボタン(1996) こぶだらけのボタンは一種のクラリネット協奏曲で、小編成の室内オーケストラをバックにクラリネットがソロを受け持ちます。3つの楽章からなり、ミニマル的な1曲目、楽しい舞曲の2曲目、意外やしみじみとしながら盛り上がる3曲目です。2曲目はホーダウン(マッド・カウ Mad Cow)という曲で、曲の途中では牛の鳴き声が入ります!! オススメCD:♪コリンズ(cl)アダムズ/ロンドン・シンフォニエッタ<1997> 2010/06/06 UP
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