2010年11月14日(日) 長野県伊那文化会館 チャイコフスキー:交響曲第五番 ヴェートーベン:交響曲第五番運命 |
上伊那唯一のオーケストラ、伊那フィルハーモニー交響楽団
伊那谷の音楽シーンを作っていると言っても・・・いいんじゃない? とにかく、音楽漬けの毎日を送っている伊那フィル団員さんに 音楽について"なんでも"語っていただくコーナーです。 クラッシックはもちろん、音楽だったらなんでもあり! 管理人さんから「おすすめの曲、CD」原稿の依頼がありました。あまり拘りがありませんが私が演奏しているオーボエという楽器が活躍する曲とおすすめかもしれない?CDについて寄稿したいと思います。 ※調べるのが面倒だったので私の記憶と妄想を元に徒然と書いてあり、解説の内容については保証できません(キッパリ!!) <<室内楽、器楽曲>> ゼレンカ:トリオソナタ全6曲 これはチェコの作曲家ゼレンカが作曲したオーボエ2本、バスーン1本、コントラバス&チェンバロ(通奏低音)、という変わった編成の音楽です。 ゼレンカはバロック時代の作曲家でチェコに凄腕の作曲家がいるということをあのバッハも噂として聞いていたようです。 これらの曲はオーボエの良さがとてもよく現れており、歯切れのよいスタッカートの音楽、長いフレーズを歌い込む緩徐楽章などで2本のオーボエで入れ替わり演奏したり、2本できれいなハーモニーを奏でたりオーボエを堪能できます。(バスーンも結構大変なことをしてますが・・・) <おすすめCD> ゼレンカ:6つのトリオ・ソナタ集 ハインツ・ホリガー(Heinz Holliger)/モーリス・ブルグ(オーボエ)(Maurice Bourgue)/トーマス・ツェートマイアー(ヴァイオリン)(Thomas Zehetmair) <<管弦楽曲>> ラベル:クープランの墓(管弦楽版、編曲.ラベル自身) この曲は有名なフランスの作曲家、ラベルの作品ですが元はピアノ曲で6曲のものです。管弦楽版の編曲は4曲にへっています。 ラベルは当時戦争で亡くなった友人たちのために作曲しているようです。 題名にある「クープラン」とはフランスのバロックの作曲家でそのためかバロック全盛期のようにオーボエを多用した管弦楽となっています。 <おすすめCD> ラヴェル:クープランの墓 水戸室内管弦楽団 小澤征爾 (アーティスト), その他 <<交響曲>> ブラームス:交響曲1番ハ短調 これも有名な曲ですが活躍というよりは重労働をさせられている感じです。 この曲は全体を通してオーボエが吹きっぱなしで演奏によってはソロの箇所でなくてもよく聞こえます。演奏者には大変な曲ですが美しいメロディーもあり、特に1楽章、2楽章のソロは有名ですのでいろいろな演奏を聞き比べてみるのも面白いと思います。 <おすすめCD> ブラームス:交響曲全集、協奏曲集 デイヴィス&バイエルン放送響 <<協奏曲>> ここでオーボエ協奏曲をあげると当たり前と突っ込まれますので脇役ながら活躍する曲をご紹介。 ブラームス:バイオリン協奏曲ニ長調 言わずと知れたブラームスですがヴァイオリン協奏曲でやってしまいました。 なんと2楽章の冒頭はオーボエのソロの独断場です。 サラサーテ(ヴァイオリン弾き&作曲家)は「何故あのような美しいメロディーをソリストではなくオーボエが演奏するのか!!!」と言ったとか言ってないとか。 <おすすめCD> ブラームス:バイオリン協奏曲/二重協奏曲 アンネ・ゾフィー・ムター(Vn)、カラヤン、ベルリンフィル ラベル:ピアノ協奏曲ト長調 オーボエではありませんが同じ種類の楽器で「イングリッシュ・ホルン」という少し大きめで哀愁のある音色を奏でる楽器が存在します。 ドボルザークの「交響曲第9番 新世界より」の2楽章のソロでも有名です。 そんな楽器ですがなんとこの協奏曲の2楽章はイングリッシュ・ホルンがメロディーを吹き続けピアノが伴奏しているという非常に変わった曲です。(ピアノ協奏曲なのに) <おすすめCD> ラヴェル:ピアノ協奏曲/左手のためのピアノ協奏曲 他 ロジェ(P) デュトワ/モントリオールso. オーボエは演奏家によって音色の変化がよくわかる楽器でオーケストラによっても全く違います。曲を聴くときにちょっと気にかけて聞いてみるとまた違った楽しみ方ができると思います。 2010/09/22 UP
|