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魔女の足跡
2009年9月26日(土)/27日(日)宮田村民会館大ホールで行われたお芝居
第13回芝居の会公演 『魔女の足跡』の裏側紹介です♪
はじめまして。芝居の会の今村です。
先日の公演は多くの方に見に来ていただきましてありがとうございました。
私は先日の公演において脚本・演出をさせていただきました。
といっても、今回は「役者自身が考えて演出をする」という新しい試みを行いましたので、私はもっぱら脚本を書く立場で作品をまとめていました。

この度、女優・上田より
「脚本の書き方や苦労話なんてみんなに披露したら楽しいんじゃない?」
なんていわれましたので、上田よりバトンを受け取った次第です。
ですが、私が今までに書いた脚本は「魔女の足跡」をあわせて4本、共同脚色1本です。書き方なんてそんなおこがましいと思っていますが、苦労話も交えながらなら、なんとか楽しんでいただけるんじゃないかと思って、書いてみました。
先日のお芝居がどんな風に出来たかがちょっとでも想像してもらえたら幸いです。
魔女の足跡
今回の舞台は「向山藍ちゃん(写真中央)が主役の、恋愛モノ」といことだけ決めてスタートしました。そして芝居の会は女優が多いので、女性が多くいそうなシチュエーションとして、女性が就く可能性の高い図書館司書が出てくる話にしよう、と舞台を選びました。これは単に私が図書館司書の資格を持っているということと、芝居の会メンバーのなかに現役の学校図書館司書がいるので資料集めは楽だろう、という安易な考えだったと思います。
たしか3月ぐらいにおおよそのあらすじを決めました。
そのあと登場人物を決めました。芝居の会の場合、一人二役ということはほとんどやりません。なので出演人数が最大登場人物数となります。今回出演できると申し出があったのは男性2名、女性5名。主人公と、図書館員3人くらい・・・というふうに決めていきます。
そしてもうちょっと細かなあらすじ(プロット、箱書きと呼ばれるもの)を作って芝居の会メンバーに見せます。大概この時点では好印象です。これが4月半ば。そして調子にのったところで本格的に書き始めます。

ですが今回は難産でした・・・
実際に書き始めてみるとプロットの底の浅さなどが浮き彫りになり、なんどもプロットから見直す作業が続きました。
書き上げた分だけみんなに渡して稽古を進めてもらおうと思いましたが、やっぱり最後まで書かないと稽古が始まらないらしいということに気づき、一旦全部を書き上げてみんなに配ったのが8月のはじめ。
ですが稽古を進めていく過程で後半部分を書き直すことを決め、最終稿が出来上がったのが本番の2週間前・・・
夜中のファミレスで役者さんたちと延々話し合ったこともありました。ほんと、ご迷惑をおかけしました。
でもその甲斐があってか、公演当日にはたくさんのお客さんの笑顔と涙に出会うことが出来ました。

公演終了後「よくそんなアイディアを思いつくね」と方々で言われました。
アイディアを思いつく方法といわれると・・・直感と蓄積だと思います。
私はあらすじを考えてから、1〜2ヶ月ほどそのジャンルの本を読みまくります。今回でいえば図書館サービスの実例が載った本、図書館を舞台にしたお話、また魔女狩りや薬草の本などです。昨年はアイドルが題材の「絶対!アイドル大☆作☆戦」という作品を書きましたが、その時はアイドルや芸能人のエッセイを読み漁りました。
上田さんが扮する図書館員が持ってきたいかがわしい本(イベントの裏側第3回参照)は、実際に本屋さんのそういうコーナーに行ってタイトルを研究してきました。(実際にそんな本があるわけではありません・・・)
お芝居の重要なキーワードとなる「くれのはじかみ(生姜の和名)」についてですが、私は今回の脚本を書く前から和名というものがあることだけは知っていましたので生姜の和名がないか調べて採用しました。ですがインターネットで「くれのはじかみ」を調べてみたら一発で「生姜」が出てきましたので、お客様に「そんなの常識だよ」なんて思われたらどうしよう、とビクビクしておりました。

魔女の足跡
芝居の後半でセイジさん(写真左)毒薬兵器の研究所に行くことになります。これはご存知の方もいるかもしれませんが、戦時中に実際にあった登戸(のぼると)研究所をモデルにしています。「よくそんなこと知ってるね」といわれましたが、幼いころから母に「駒ヶ根に登戸研究所の支部があった」と聞かされていましたのでそこからヒントを得ました。これはモデルというだけで深くは調べてません。興味のある方は調べてみてください。

といったかんじで、いままで見聞きしたものを掘り起こして、あとはひたすら「神が降りてくる」のを待つのみです。

いかがでしょうか。脚本制作の端っこにでも触れていただけましたでしょうか?
舞台は脚本だけでは完成しません。役者が舞台上で演じてくれることで成立します。そのための多くのサポートも必要です。
そして見てくださるお客様があって、舞台は完成を向かえるものを思っています。
来年はさらに精進して皆様によりよい作品をお届けしたいと思っています。
是非来年も劇場へお越しください!
2009/11/07 UP
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